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【無線LANについて】無線LANの電波調査(サイトサーベイ)

サイトサーベイとは

無線LANを構築する際にはサイトサーベイの実施が大変重要です。確かにサイトサーベイを実施したから確実に安定した品質で絶対に切れない無線ネットワークが構築できるかと問われれば、当社だけでなく誰にも保障する事は出来ません。しかし、電波の使い方を効率的に行えば、稼働率を最大限まで引き上げる事はできます。
無線LANサイトサーベイを実施し、その結果を元に計画的に設置位置や、アンテナの向き、出力の調整、セル毎のチャンネル設計等を適切に施せば効率的な電波の使い方ができ、結果としてより高品質な無線LAN環境の実現へ繋がります。さらに電波環境の状況把握が出来ている場合と出来ていない場合とでは万一の障害発生時の初動も大きく変わり、全てが把握出来ているほうが、迅速な復旧に繋がります。

電波の受信強度(RSSI)と電波の品質(S/N)等を事前に定義し、その品質にあった設計を行っていきます。新たに導入しようとしているアクセスポイントの到達距離はどこまでか、建物特性に起因する電波の減衰率はどの程度か、自局間干渉を引き起こさず、適切にローミングさせるにはどういった配置が適切か、干渉を引き起こす外からの電波の進入場所はどこからどこまでで、どの程度のRSSIでどのような影響を与えようとしているのか。気象レーダーによる影響はありそうか。電波の使用率(DutyCycle)はどの程度かなど、その他にも検討すべき事項は実に多岐に渡ります。

これまで実例はありませんが、万一導入予定エリアの電波環境が無線LANの運用に耐えられない環境であった場合は、その根拠を示しご説明します。事前に無線LAN環境構築が困難である結論に至った場合は、これから発生したであろう設備投資費を無駄にすることがなくなります。とはいえ、我々が経験した現場の中には、非常に過酷な電波環境がありました。とあるオフィスの中で検知されたアクセスポイントの数が506個にものぼったのです。すべてのエリアで全てのチャンネルが使用されている状況でした。そこで我々は全ての成分を細かく分析し、チャンネルの変更と電波出力の変更、アクセスポイントの微妙な位置変更と位置変更に伴う工事、そして一部のアクセスポイントの停波などを行い、安定通信を取り戻す事ができました。

事前設計の重要性はまさにここにあります。事前に事前調査(サイトサーベイ)を実施し、きちんと分析を行った上で無線LANネットワークの設計を行っていれば、無駄な初期投資(不必要な機材の購入)を防ぐ事ができ、さらに本来掛かるはずのなかったアクセスポイントの移動に伴う工事費を抑えることが出来ていたはずです。サイトサーベイは結果的に通信の安定性を向上させるだけでなく、設備投資費や不要なコストのカットにつなげることができるのです。

無線LAN環境構築で考慮するべき代表的な事項
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カバーエリア内に干渉する電波はないか?

特に広く普及しているIEEE802.11gを使った無線LANはISMバンドと呼ばれる2.4GHzを使用しているため、他の無線LANの電波と干渉するだけでなく、ごく普通に身近で使っている電化製品とも電波干渉を起こします。例えば電子レンジ、BlueTooth、デジタルコードレス電話、などがそうです。
決まって正午に不安定になるという現象の原因を調べてみたら、下の階のコンビニエンスストアのお弁当の温めによる影響だったといった話もあります。

電子レンジが与える影響、BlueToothが与える影響

特にオフィス街の中であれば、近隣の企業が使っている無線LANの電波が自社内に侵入してきて、この電波と干渉する事があります。

隣の会社の無線電波が漏れてきている

障害調査に伺ったら当初の無線LAN導入時に想定したエリアを確実にカバーさせるために、業者が必要以上にアクセスポイントを設置提案しその結果、ひどい電波干渉が発生したという事例があります。確かにRSSI(電波の受信感度)はどこに行っても高い数値を示しますが、自社で設置したアクセスポイント間同士で電波干渉を引き起こしていました。

アクセスポイントが過剰に設局されている

特に、特定業種の施設によくあるケースですが、同一施設内に複数のシステムがどれも無線LANを使用するシステムの為にシステムの導入の度にアクセスポイントを追加設置していき、結果的に全体のネットワークシステムが不安定な状況になったという事例があります。

異なる無線LAN業務システムが相互に干渉しあっている

無線LANの電波干渉とは

電波干渉が無線LANの通信に悪影響を与えることはなんとなくイメージできると思いますが、それではそもそも電波干渉をするとどういった事が起こるのでしょうか。電波干渉とはおよそ以下の2つに分けられます。

  • 限られた帯域の中で複数の無線LANが帯域を奪い合う。
  • 無線LANの電波に同じ周波数帯の他の電波が重なってフレームを壊す。

無線LANのアクセス制御はCSMA/CAという通信制御方式が取られています。

専門的な詳細な解説は割愛しますが、アクセスポイントは電波でデータを送出する前に、空中に他の電波がいないかをチェックします。存在していたら暫く待ち、再度チェックを行って他の電波がいない事が確認できたら初めて電波でデータを送出します。(実際にはもっと細かな手続きがあります)

しかし、絶えず他の電波がいていつまでたっても空きが出ない場合はどうなるでしょう。ご想像のとおり、データを送出することができなくなったり速度が遅くなったりします。

一方で無線LAN以外の他の電波と干渉しあって電波に乗ったデータフレームが壊されていたら、どうなるでしょう。こちらもご想像のとおり、再送の処理が取られます。毎回壊れるとその度に再送され、ロス率が高くなり、速度低下の原因となります。

電波の干渉が発生すると、速度の低下や、セッション切れが起こるのはこういった理由があるからです。

CSMA/CAとは

CSMA/CA
CS = 搬送波感知
無線LANの場合、空中に他の無線LANが通信を行っていないか調べる
だれかが通信を行っていたらデータを送信ぜず、しばらく待ちます。
MA = 多重アクセス
おなじ空中伝送路を使う為、他のデバイスが通信を行っていなければ、通信を行う。
CA = 衝突回避
搬送波感知の際に他のデバイスが通信中だった場合、通信終了と同時にデータを送信しようとすると衝突が発生する可能性が高い為、他の通信が終了した事を検知した場合は送信開始するタイミングをランダム時間待機してから送信する。このランダム時間待機してから送信する事で、衝突をできるだけ回避する事ができる。

※電波干渉に関する説明記事等がWEBやセミナー等で無断転用されている事を確認しています。引用される際はご一報下さい。

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当社のサイトサーベイが選ばれる理由

当社の無線LANサイトサーベイサービスは東京、名古屋、大阪をはじめ全国様々なエリアから、そして、医療施設、一般企業、大手企業、ホテル、飲食店など様々な業種のお客様から調査のご依頼を頂いております。

このわけは

高度な専門性

無線LANの調査・分析・構築は、無線そのものに関する知識、無線LANに関する知識、そしてネットワークに関する知識、それぞれの専門知識が必要です。

無線LANが現在のように普及していなかったころ、「無線LANサイトサーベイ」という言葉さえも、いまのようにまだまだ広く浸透していなかった時期から電波調査というサービスを始めました。当時は当然「サイトサーベイ」という言葉でWEB検索される事もありませんでした。
ときには、これから事業所向けに無線LAN構築サービスを開始したい。といった専門企業の技術者向けに、ハンズオンセミナーを開催する等、技術者教育にも力を入れている時期もありました。

我々は、これまでの社内での経験・ノウハウの蓄積と併せて、無線LAN機器メーカー様等の技術者らと定期的に情報交換を行うなど、専門性と品質の向上に常に努めています。
今でもこれまで協業させて頂いた商社やシステムインテグレーション等のネットワーク技術者から「こんな時はどうしたらいい?」「こんな設計の構築を行ったら、こんな事象が出てしまったんだけど、似た事例ない?これってどう思う?」など、よくご相談をうけることもあり、様々な情報も集まってきます。

無線LANの調査で、我々はAirMagnet社の『SiteSurveyPRO』と『SpectrumXT』を使用しています。この専門ツールのおかげで無線LAN調査は非常に短時間で調査作業をする事が出来るようになりました。
ツールのおかげで、サイトサーベイ作業自体は誰にも出来るようになったと言ってもいいでしょう。
しかし、ツールを使って出てきた分析結果をどのように解釈して、どのように対策を取って、どのように計画・設計をしていくか、さらにツールから出力された分析結果をさらに細かく分析し深く追及していくのは、まだまだ技術者の経験と専門性による仕事です。
サイトサーベイ作業の途中、不自然な値を取得する事があります。サーベイツールは不自然な値をそのままログとして収集します。しかし、不自然な値を不自然と感じて判断するのは人間の判断によるものです。

作業料金が他社に比べ安い

これまで無線LANサイトサーベイは調査費用が決して安いとはいえませんでした。これは非常に高価な測定器とその維持費ももちろんありますが、現地作業に掛かる主に人件費等の原価費用と、データを持ち帰った後の調査分析作業に大変な労力と時間を費やすためにその殆どが人件費コストによるものです。

われわれは多くの現場で経験を積む事により、そのノウハウの蓄積から、調査分析に掛かる時間を効率化し大きく短縮する事ができました。その結果として原価を落とす事ができ、安くサービス提供をすることが可能となりました。

マルチベンダー対応

サイトサーベイを実施する企業の多くが、ベンダー様のオプションサービスである事が多く、独立系企業では、同様のサービスを行っている企業はあまり多くありません。
我々はお客様の用途やニーズによって、使用する機材選定を行いますので、いわゆる縛りがありません。

また各ベンダー様のそれぞれの機能的な優位性や長所、価格メリット等を生かしてスイッチはA社、サーバーはB社、ルータはC社、アクセスポイントはD社等といったように自由なシステム構成を取る事が可能となります。

高品質なサイトサーベイ作業

エンドユーザ様からの直接のご依頼を承る事もありますが、いわゆる大手SIer様等やLAN施工会社からご依頼も繰り返し承っております。

高品質なデータ分析作業と実績の積み重ねにより、無線LANシステムの導入から定期保守まで厚いご信頼を頂いております。

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サイトサーベイの流れ

サイトサーベイの流れ
  • ・お問合せ
  • ・ヒアリング
    (お電話・Email)
  • ・お見積

まずはお気軽にお電話またはお問合せフォームからお問合せ下さい。

お急ぎの場合は、お見積依頼フォームにできるだけ詳細な情報をご記入下さい。

お見積の場合は無線LANのカバーエリアの広さ(平米数)が情報として必要となります。

お問合せの際は調査対象の建物等の平面図等をご用意下さい。平面図をご用意頂くとお打ち合わせもスムースになります。平面図のデータが大きい場合は、当社のファイル送信システムからお送り下さい。
障害調査の場合は具体的な障害の内容をお知らせ下さい。

  • ・現地調査
  • ・サイトサーベイ

サイトサーベイ実施日の7営業日前までに平面図をご用意頂き、当社宛にお送り下さい。当社では平面図を元に、サイトサーベイの方法等を事前に綿密に検討して作業を開始します。

平面図は当社指定形式のデータフォーマットでお送り下さい。指定形式以外、紙媒体のスキャナーデータ等は別途平面図データの制作費が掛かる場合があります。

  • ・データ分析
  • ・設計
  • ・レポートの提出

現地でのサイトサーベイの調査結果を元に専用のツールを用いてデータ分析を行います。

調査終了日から調査結果のご報告までは通常約10営業日程度を頂いております。データ分析の量によってはそれ以上の日数を頂く場合があります。新規構築の場合は設置位置や使用するチャンネルの指定などを詳細な工事指示書をお出しします。

障害調査では、障害の原因を調査し改善提案をご提出します。

工事を伴う場合は工事見積を別途ご提出します。また指定の工事業者がいる場合は混乱の無いよう分かりやすくレポートを提出します。

オプションにて納期短縮のご相談も承っております。

  • ・完了検査
データ分析どおりの工事が出来ているか、思惑通りのパフォーマンスを得られているか、完了検査を行います。
お問い合わせ・お見積もりのご依頼はこちら
無線LANの電波調査
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